先日、我が家の娘が土鍋のふたで火傷をしてしまうトラブルがありました。
子どもが火傷した時って、本人もそうですが、親もパニックになりますよね。
幸い、病院を受診したおかげで大事にはいたりませんでしたが、その時に病院での処置や、家庭でできることなどを聞いてきたのでご紹介しますね。
子どもが火傷した‼最初に行うのは?
まずは、火傷した部分を流水で冷やすこと。
火傷してしまったときに一番最初に重要なことは
一刻も早く冷ますこと
なんだそうです。
洋服の上から熱湯を浴びてしまった場合など、先に服を脱がそうとしがちですが、服を脱いでいる間にも火傷を負った時間は経過していきます。
いかに経過時間を少なくするかがポイントなので、まずは水道水で5分ほどで冷ますのがいいそうです。
キーワードは”冷ます”
よく氷や保冷材などで冷やそうとしてしまいがちですが、”冷やす”のではなく”冷ます”ようにしましょう。
急激に冷やしてしまうことは、逆に患部を悪化させてしまうとのこと。
また、長い時間流水にあてていると皮膚がふやけてきてしまい、悪化することがあるので長時間流水にあてることも避けたほうがいいようです。
また、小さいお子様の場合、長い時間流水を当てていると体温が下がり過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。
消毒液はNG
火傷をしてしまったときには、ばい菌が入らないように消毒をしたらいいんじゃないか、と思いがちですが、これは娘が受診した時に、看護師さんに直接聞いてみました。
答えはNG
以前は消毒することが大事、と考えられていましたが、消毒とは殺菌をすることなので、ばい菌だけでなく、けがを直そうとするいい菌も殺してしまうので、治りがおそくなるのだそう。
ほとんどの病院では、今は流水で患部をきれいにすることを指導しています。
とのお返事をいただきました。
しかし、火傷の時はじゅくじゅくしている状態だと、とてもしみるのでは?
(実際、娘の幹部は皮膚がはがれて浸出液がでてしまっている状態でした)
と聞いてみると
たしかにしみちゃうけど、一日一回患部を流水できれいにすることにより、治りもはやくなって跡が残る心配も減るとのことでした。
お風呂はばい菌が入りやすいので、なるべくシャワーにしてくださいとも。
これは、娘も耐えなければいけない感じですね。
病院へ行く目安は?
娘の受診時に聞いてみたのですが、その先生は
どんな軽度でも、心配なら受診するべき
ときっぱり。
その他、
- 軽度でも範囲が大きい
- 皮膚が白くなっている
- 火傷したのに痛みを感じない
場合は、すぐに救急外来でも受診した方がいいそうです。
後述してますが、火傷は後からひどくなることがあります。
最初は軽傷でも、特に応急処置を怠ると水ぶくれなどがあとからできることもありますので、できる限り応急処置はすぐにやっておいたほうがいいですよ!
クスリは?ガーゼやラップは使っていいの?
我が家の娘が火傷をした時には、初めは赤くなっていただけだったのでちょっと保冷剤をあてていただけでした。
(もうこの時点でいろいろアウトですよね)
しかし、翌日には赤味が増してしいたので、ドルマイシンを塗ってガーゼをあてていたのですが、学校でガーゼがはがれた上に、水ぶくれができていたらしく、それが破れ皮がめくれていました。
それで、急遽病院に行ったのです。
湿潤療法
診察室に入り、傷を見ようと先生がガーゼをはがしたのですが、その時わかったことは
普通のガーゼは傷にくっつく
ということ。はがすときにとても痛いらしくて、娘も苦悶の表情。
これはかわいそうなことをしました。
その時に先生が、「こういう場合には現在の医療では、適度に乾かしてあげて、適度に潤してあげる治療法がすすめられているんですよ。」
湿潤療法っていうんです。
と、教えてくれました。
以前は、消毒をして傷口を乾燥させるというのが一般的な治療法だったのですが、現在では消毒液は使わず、被覆材を使用して治療するという方向に変化しつつあります。
この被覆材は傷口からでる浸出液は吸い取ってくれますが、傷口を乾燥させることなく常に湿らせておくようにできています。
この被覆材とは、後述の「おすすめガーゼ」で説明しています。
ラップの是非
よく、火傷で検索すると「ラップ」で治療・・・などという言葉が出てきますが、これは医学界でも賛否両論のようです。
あくまでも、受診した先生の指導の下で行うとして、自己判断でラップを使って治療はやらないほうがいいですね。
傷が乾かない、という点では確かにラップはありという意見があります。
しかし、出てくる浸出液などはそこにたまることになります。
そうすると、そこから化膿する可能性も高くなります。
処方された薬
娘が受診した時にいただいた薬はリンデロンVG軟膏(0.12%)でした。
これはステロイドの塗り薬で、抗生物質が入っています。
皮膚がはがれてじゅくじゅくしていた状態だったので、化膿止めとして出してもらいました。
おすすめガーゼ
先ほど、湿潤療法の箇所でもお話しましたが、普通のガーゼでは傷がくっついてしまうこと、うまく潤すことができないとうことで、先生に
メロリンガーゼ
を教えてもらいました。
これはガーゼの一面が細かい穴の開いたフィルムがついていてツルツルしています。
先生のお話によると、このフィルムにより湿度が保たれ、細かい穴から浸出液が出てきてガーゼに染み込む、という具合になっており、フィルムがツルツルしているので傷口にガーゼの繊維がくっつく心配もありません。
普通のガーゼよりはちょっとコストがかかりますが、これは火傷を早く治す近道のガーゼですよ!
しかし、私が行った薬局ではこのメロリンガーゼは売っていませんでした。
そこで、薬局の方に説明し、探してもらったところ、
ナースバン
というものをすすめられました。
これは、傷口側がアルミ状になっているので、傷口にガーゼが付く心配もありません。
特徴として、傷口が蒸れにくく、分泌液を吸収します。と記載されていたので、メロリンガーゼと同じ役割をしてくれます。
最後に
幸い、娘も軟膏とガーゼをしてから5~6日ほどで薄皮ができ、痛みもそんなに感じなくなったそうです。
起こるわけがない、と普段は考えがちな火傷ですが、実際してしまったときには、本当にプチパニックになります。
特に小さなお子様がいるご家庭では、子ども近くに危ないものを置かないことが重要。ピンセットや、針金などをコンセントに入れてしまい、感電して火傷をおう事故もあるのだそうです。
そのようなことが起きないように、普段から知識を揃えておくのも重要ですが、まずは火傷をしないような環境にするということが大事ですね。
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